Blog

白というのも色のうち

 

ホームページの更新をサボっていてごめんなさい。

別にサボっていたつもりはなかったのだけれど、

知らぬ間に月日は流れ、時間がないと思いたくないけれど時間がない。

 

いよいよ、

これまでの人生で最大の大舞台が近づいてきた。

歌舞伎座「 滝の白糸 」

 

原作は泉鏡花義血侠血

時代は、明治の中頃

水芸という今で言うマジックショーのようなものを生業としている一座の、太夫・座長である「 滝の白糸 」という 24才の女性 が主人公。

 

舞台は小説の途中から始まる。

その前をちょっと解説^^

 

原作にも七月八日とあるから夏に始まる。

序幕の舞台が始まるまでに、どのような経過があったかというと・・・・・

これがとても簡単なことなのだけれど、

ちょっと言葉で説明するとややっこしい、、

時間ある時に下手くそな字で図解します!!

イラレもずっと触ってなくて怖いし、逆に時間がかかりそうですから (笑)

 

簡単に言うと、

侠(キャン)で意地っ張りな白糸が、相乗りの馬車の呼び込みの小僧のふっかけた「 俥より、安くて早いのは馬車だよ!! 」という宣伝言葉に乗せられて、一座のみんなは俥でいくという中、自分は相乗りの馬車に一人乗り込んだ。

その相乗りの馬車に同乗していたのが南京出刃打ちの一座。

そこからは 俥 VS 馬車 のレース開始!!

スタートが、高岡

ゴールは、 石動(イスルギ)

 

最初は馬車が勝っていた!!

しかし、途中で何回か休憩所を挟むうちに、俥の方はどんどんと人頭が増えていくのだから、馬車はたまったもんじゃない。馬車の方は、馬2匹だけで途中で変わることも増えることもないのだから限界を迎え、とうとう俥に抜かれてしまう。

すると白糸は「 始めに言ったのと約束が違うじゃないかと!! 」と休息していた馬車の馬丁(べっとう)さんに言い放つ。

途端にその馬丁さんは馬車から一頭の馬を解いて、それに白糸を横抱きにしてまたがり、駆け出した!!

馬は、瞬く間に俥を追い抜いて、一番乗りで石動に着いたのでした。

この馬丁さんこそ、他ならぬ、欣さんこと「 村越欣弥 」。

 

 

そして幕が開ける、第一幕 一場 「 石動茶屋 」。

ここからのあらすじは、

話されている言葉も日常会話に近いし、必ず分かるはず!!

 

不安の方はこちらをご参照ください^^

↓↓

< 青空文庫  泉鏡花 「義血侠血」>

 

 

泉鏡花の描く世界は、「女」がとても色濃く描かれている。

「 滝の白糸 」は、

まさに一人の女性の転換期から生涯である24才から27才を描いた作品である。

これほど熱く深い一目惚れはない。

でもそれが嘘にならず、貢ぎ・すべてを捧げるだけの思いを白糸は持っている。

それをどれだけ体現できるか。

女の様々な一面を滲ませなくては2時間のお芝居はもたないだろう。

 

わぁ、なんて大きな舞台なんだろうか。

自分で書いていても思う。

でも初日はもうそこまで来ている。

 

玉三郎のおじさまから昨日、本当に感動するお話を聞かせていただいた。

不安や怖さが、さぁ!!やろう!!という気持ちへすべて変わった。

いざ出陣。

 

 

オリンピック、

1つとしてゆっくり競技を見ることは出来なかったけれど、

ダイジェストや選手のドキュメンタリーを見ていたら自然と涙が出た。

なんでか分からない、でも意味をなくして意味をなす涙もある。

 

「延寿會」、

明日は松緑のお兄さん、尾上右近くんと「四季三番草」。

彼の踊りを尊敬し、共に興奮でき、大好きな仲間であるけんけんと踊れる至福のひと時。1日限りの舞台、大切に勤めたい。

 

 

ドクトルジバゴ、

「 やまない雨はない 」

そして

「 運命は自分で切り開くものだ 」

 

 

中村壱太郎、

新たな役者として1ページを2018年3月、幕開けしたいと思います。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2018年3月3日 〜 3月27日  

歌舞伎座 夜 の 部  

泉鏡花 作  / 坂東玉三郎 演出

「 滝の白糸 」

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/558

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

是非ご観劇にいらしてくださいませ!!

 

芝居は毎日変化し成長する生き物。

 

またどこかで思いを綴ります。

 

本日は blog のみにて m(_ _)m

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

システィーナ歌舞伎とは

 

昨日、

初日を迎えた「 GOEMON ロマネスク 」。

 

ひと月に一度のペースを心がけて更新しているHP、

先月は完全にお休みしてしまい、、

このタイミングに失礼いたします!!

 

「 GOEOMON ロマネスク 」、

かなり闘ってます^^

いろんな意味で( ^。^)/

 

今回は「 GOEOMON 」の外伝編のように描かれていますが、、

 

第3回のシスティーナ歌舞伎で「 GOEMON 」初演された時のことを、

未だに鮮明に覚えている。

 

フラメンコ??

歌舞伎じゃないの??

当時、20歳の僕に衝撃が走った。

 

今でこそ、システィーナ歌舞伎は回を重ね、

洋舞、サンバ、歌唱、キックボード、ターレー、バイクなどなど、

何でもありな感じで「 傾く 」を魅せる公演になってはきているが、

どんな状況でも、多分野を入れ込んでコラボする意味がそこにはあると、

信じてこれまで望んできた。

 

だからこそ得手不得手はありながらも、すべてに勢力を大いに注いだ。

 

そして迎えた8回目、

作品は「 GOEMON 」、「 ロマネスク 」と題しての外伝編である。

あの20歳の時と同じような興奮を覚えながらも、歳を重ね、ただ楽しんでいるだけではもういられない、新作を創る責任感を強く感じる。

 

難しいことをちょっと話してしまったけど、、

 

でもやっぱり、

久しぶりにシスティーナメンバーに会えるとやはり嬉しい!!

 

特に最初のGOEMONから僕を支えつづけ、

ダンサーさんたちをまとめてくれている、

チーフこと森野木乃香さんには、感謝と信頼しかない。

 

熱い思いを持っている人、

一つの作品へ一緒に向かっている人、

阿吽の呼吸が通じる人、

いろいろな関係性が生まれ、そしてそれが今のこのチームを作っているのだと思う。

 

ありがとう。という言葉をたくさん言いたくなる現場、

そして皆が支え合って、友情が生まれる現場だと思う。

 

システィーナで生まれた数々の作品が、

いつかまた再演されることを願う。

 

そして、あと4公演、「 GOEMON ロマネスク 」を駆け抜ける。

 

 

 

 

 

白鷺と娘の思い

 

12月29日は2017年の仕事納めでした。

 

「 坂東玉三郎 初春特別舞踊公演 」、

3日間のお稽古が終わりました。

とても沢山の刺激を受けました。

踊ることの難しさを改めて痛感しました。

 

そして、ひとつの舞台を創るのにどれだけの知識と労力が必要なのか、

時間をかけるところにかけなくては最上級の作品は出来ないのだとはっきりと分かりました。

 

ほぼ初めて共演させていただき、

近くでその踊られているお姿、

舞台をご覧になられているお姿を拝見していて、

玉三郎のおじさまは、やっぱり素敵でした。

 

書ききれない、書けない・・・・・

 

多くのアドバイスを受けたからこそ、

来年の初春の舞台、

何か今までとは違った風味を漂わせたいです。

そして毎日、進化していきたい。

 

眼目は何と言っても「 鷺娘 」。

 

この作品はストーリー性があると言われる理由として、

こんな物語があります。

 

ある女は好きだった男を裏切り、

別の男の元へ嫁ぎました。

裏切られた男は女への恨みから、

別の男の元へ嫁いでいく女の花嫁行列を襲い、女を殺しました。

しかし、その殺した女は全く異なる娘でした。

男は誤って、違う花嫁行列を襲い、何の遺恨もない娘を殺してしまったのです。

 

この殺された娘こそが「 鷺娘 」の主人公。

 

「 私は何か人に恨まれるようなことでもしたのでしょうか 」

「 何か罪を犯したのでしょうか 」

「 何で私が殺されるの・・・・・ 」

「 何故 !? 」

 

「 妄執の雲晴れやらぬ・・・・・ 」

殺された娘のどうしようもない思いが、

鷺の精となって現れる。

 

これが前説という訳ではありませんが、

これだけのストーリーを描けるだけの濃密な内容がこの鷺娘には詰まっているんです。

 

話は大きくなり過ぎるかもしれないけれど、

世の中で巻き起こる無差別殺人やテロ行為の被害者と同じよう。

死者はどんな気持ちなのだろうか。

 

また「 鷺 娘 」は、

曲が素晴らしい。

だからこそ演奏者の奏でる音色を感じ、

曲に合わせてもらうのではなく、

曲に導かれて踊れるようになりたい。

 

終盤戦、肩先を切られ苦しむ場面は、

地獄で火攻めにあっている情景を現します。

降りしきる雪が火の粉なのです。

 

そして儚く散っていく・・・・・

 

「 憐れみたまえ 我が憂身 」

 

皆さんはどんな思いを持って「 鷺娘 」を観終わりますか??

お客様にも色々な思いを感じ取ってもらいたいです。

 

2018年、お正月は大阪松竹座でお会いしましょう。

 

そして2018年3月には、

またとてつもない大きな舞台が控えております。

 

今年もありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします。

 

2017年、さようなら

2018年、初めまして

 

中村 壱太郎