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3年目の「 三月花形歌舞伎」を終えて

2023年の幕開けから怒涛の日々!

HPの更新ままならず、ごめんなさい・・・・・

 

「三月花形歌舞伎」、本年も京都南座にて熱き日々を送ってまいりました!

観に来てくださった皆様、応援くださった皆様、本当にありがとうございました。

必ずや4年目に繋ぎたい!

 

公演の様子は、

南座の公式Instagram、私・壱太郎のInstagram、尾上右近くんのInstagram、

それぞれにはインスタライブのアーカイブも残っておりますし、

各出演者のSNSで、改めてその思いと共に感じていただけるかと思います。

 

 

そしてここで!

「三月花形歌舞伎」中、解説やインスタライブにあてて、

いただいておりました質問で、まだ答えられていないものも多くあるので、

いくつか独断でピックアップしてお答えします^^

 

1、 猿之助さんから教わった中で一番印象に残ったことは?

→ 「なんどり」という言葉、これぞ祖父の和事を現す言葉の一つでもあるなと。

 

2、 演じる側として南座の特徴は?

→  舞台と客席の近さが好きです。提灯の感じや、スタッフさんのアットホーム感も^^

あと楽屋の裏導線が迷路みたいに入り組んでいるところも好き!

 

3、 京都に来られたら必ず食べるものはありますか?

→ 進々堂のフレンチトースト^^

 

4、 5歳の娘が絵本を読んで以来、歌舞伎を見にいきたい!と言っています。

子供でも楽しめる演目はありますか?

→  嬉しい!「 歌 舞 伎 絵 本 」かな^^?  動物が出てくる歌舞伎は楽しめるのでは?

今月も「新・陰陽師」には狐や蛙が登場しますよ!

 

5、 お仕事の合間はどうやってリラックスしていますか?

→ 朝、お風呂に入る時にハワイアンミュージックを聴く^^

 

6、 大学生ひとりでも楽しめますか。劇場でのおすすめの過ごし方はありますか。

→ 各劇場それぞれ、そこでしか買えない限定品を公演に合わせて販売していることがあります! お芝居の合間の休憩時間でグッズのお買い物や、限定のお菓子を買って楽しむのも、歌舞伎観劇の醍醐味!また、南座・松竹座は公式のInstagramやTwitterもあるので、最新情報を観劇前や観劇中にCHECKです!

 

7、 最近、「今、しあわせ!」と感じたエピソードはありますか

→ 昨日の 歌舞伎座の初日、花道を無我夢中で、記憶なく六方で駆け抜けた瞬間!!

 

8、 京都でのおすすめスポットは

→ 円山公園

 

9、 勘平のように道でバッタリ誰かに出会い、運命が変わったという体験はありますか?

→ あります! 何年か前に京都のお店で、10年は会っていなかった友人と再会し、

その友人からの縁は今でも続いていています!

 

10、 舞台に立つ前に何か「験(げん)をかつぐ」ことはしていますか?

→ 特に必ずやっているということはありませんが、何か役に入り込む瞬間はいつもあります。

 

11、 Bプロの五・六段目で「これは凄い!」「やられちゃったな!」みたいに感じたポイントはありますか?

→ 右近くんの溜めて溜めて爆発させる、腹切前の台詞のたたみ込み!

役者同士でしかわからない、舞台上の仕込みの仕掛けや計算しつくされた演出!

詳しくはこちらで莟玉くんが少しネタバレしております^^

→ 「かずたろう歌舞伎クリエイション

 

と、いくつか答えてみました^^

皆さん、これからも京都南座「三月花形歌舞伎」をよろしくお願い致します!

 

 

振り返りつつ、常に前を向いて前進。

 

4月の歌舞伎座も昨日より始まっております!!

『新・陰陽師』滝夜叉姫^^

蝦蟇の妖術使えて、花道六方で引っ込めて、所作立てもあり、ぶっかえりもあり!

やりがい・見どころ満載でお待ちしております(^。^)/

 

5月の明治座も “歌舞伎スペクタクル” 

『不死鳥よ波濤を越えて』 伝説のレビュー作品への参加が嬉しすぎて!

今からワクワクです!!!!

 

そして、5月28日には、吾妻流の大きな公演も控えており、

「アヅマカブキ」の復活に向けて、準備を整えております!

 

詳しくは、Works の項目にて!

 

終わりなき道を、青春まっしぐらに、駆け抜けます!!

応援お願い致しますm(_ _)m

 

 

 

 

 

 

 

 

2022年の最後に

今年も変わらず、字の如く「師走」。

慌ただしい!最後の最後まで!

でも、とても充実していること、

未来に向けて目標があることに感謝!

たくさんの喜びを感じています。

 

まずは、

先にお詫びからm(_ _)m

10月末より12月上旬まで行っておりました、

歌舞伎舞踊『恋するシロクマ』のクラウドファンディング、

残念ながら目標達成とならず、公演を行うことができませんでした。

ご支援くださった方々、応援くださった皆様に申し訳なく、

お詫び申し上げます。

これまで手を出してこなかったクラウドファンディング。

改めて難しさに感じ入りました。

大好きな作品なので!!

『恋するシロクマ』の本体の動きもうかがいながら、

いつか何かしらの形になることを願っております!

 

さて、

もう終わってしまう、2022年。

1月、2月は立て続けに歌舞伎座でお金を取られ、川に落ち。

3月は「平成世代の忠臣蔵」、早野勘平に挑みます!

お才も新作舞踊も楽しみ!

その後も、新たなる作品とのご縁、創ることが沢山待っています!!

吾妻流での大きな会も控えており、

来年もあっという間に、大晦日を迎えそうだなと今から思っております^_^

 

さぁ!!

やり残したこと、来年やること、

整理してスッキリ年越しを迎えたいと思います^_^

今年もありがとうございました!

来年もよろしくお願いいたします!

 

あ!10月31日に更新した blog と photo も是非観てください^_^

エッセイ風に綴っております✨

↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最果てジャーニー

今年の夏、

ふと日本の最果てを目指したくなった。

東西南北、どこにしようか・・・・・

そうだ!朝日が1番最初に見えるであろう、

最東端に行こう!

いざ決めて日本地図を開いた。

 

「納沙布岬」

北のはて・・・・・

決めたらいくしかない!

北海道は釧路空港へ飛び、花咲線で根室へ

根室に着き、海沿いを歩くと、そこは既に何か纏ったことのない空気と、

どこか物憂げな夕暮れの海が広がり、

カモメは冥界の神バクナワの遣いではないかと感じるほど不気味な色をしていた。

まだ知らぬ海を眺めると冒険心がザワザワする。

根室の宿から納沙布岬までの距離を測る。

20kmとほんの少し。

行ける!!すぐさま自転車を探す。

 

しかし、根室でレンタサイクルは観光センターでの日中のみ、明方は借りられず。

諦めかけていたら、無味乾燥な対応ながらもどこか優しさを帯びた声で駅員さんが教えてくれた。

「民宿なら借してくれるかもしれない」。

街中の中心地にあるその民宿は、

宿の前にママチャリ、クロス、マウンテンとたくさんのバイクが並んでおり、

交渉する前から、これはいける!と胸が高鳴った!

オーナーのおじさんは見ず知らずの僕を信じて、

名前と電話番号のみで自転車を次の日の午後まで貸してくださった。

ありがとうございます!

これで準備は整った!

 

納沙布の日の出は朝4時過ぎ。

マジックアワーを狙うなら3時から朝焼けに染まる空をこの眼でとらえたい。

よし!

出発時刻を2時とした。

夜は冷酒と珍しき深海魚を食べ、

この土地の味で深夜の小さな冒険に備える。

 

そして翌日の朝、

いや最早その日の深夜、

正確には翌日に入り2時間経ったところで、

最果てサイクリングは始まった。

昨日描いていた日の出など何のことやら、

一寸先は闇ならぬ、一寸先は霧、

信号と街灯の明かりは濃霧の中で淡くボヤけ、朝露がまつ毛に付着し視界に不規則な水玉模様を描き出す。

有明の月は厚き雲に覆われ、

トーチカ跡がより物々しい世界へと誘う。

ただひたすらにクロスバイクのペダルを押し込む。

道路沿いの草むらでは、大きなエゾジカが筋肉に満ちた足を活かして自転車を抜き去って行った。

どこかで大きな茶色い毛の動物を想像させる陰も見えたが、遭遇しなかったので良しとする。

登り降りの坂道、霧の向こうの煌めきを目指し、無我夢中に両足を回転させる。

 

歯舞漁港に着く頃にやっとゴールとの体感距離と体感時間に確かなる感覚が生まれた。

時計は3時を10分ほど過ぎていた。

順調なペース。

昆布漁船が沖へ向かうのを眺めながら一息。

造船所には数多の漁船が並び、そのいくつかは役目を終えて砂浜にあがっていた。

自らの知らない世界を目にして、雑踏の街並みで忙しく生きている自分を見つめる。

そしてまたペダルを押し込む。

 

到着した納沙布岬でも未だ天気は味方せず、

周りを見渡せば、湿気をこれでもかと目一杯に帯び、雲海の中にいるような錯覚に陥る。

向こうに幻想としてそびえる塔が見える。

 

突如として朝日が雲間より差し込んだ。

あの、

「雲のむこう、約束の場所」の世界のような。

 

2022年 夏